【妊婦さん向け】ヘナ染めとヘアカラー、妊娠中にしてもいいのは?
どうもこんにちは。
吹田市千里山で『天然ヘナ染めが得意な美容室マイフ』をやっています小牧健太です。
最近は健康意識の高まりやライフスタイルの変化などから20代・30代といった若い世代でもヘナ染めに切り替える人が増えてきているように感じます。
そんな中”妊婦さん”から問い合わせがあったので記事にしてみる事にしました。
※因みに前提として僕はお医者さんではありません。よってお話しする内容に医学的根拠は無くあくまで《ヘナ施術をよく行っている美容師》としての知識と経験測からの見解だという事をご理解下さい。
「妊娠中はヘナ染めやヘアカラーをしていいのかどうか?」
【結論】
しなくても我慢できるなら妊娠中・授乳中はどちらも避けるのが確実。
どうしても染めたいならヘナ染めを無理のない程度に行うのが良い。
【リスク比較】ヘアカラー>ヘナ染め>何もしない
詳しく解説していきます。
お医者さんは「別にカラーしてもいいよ」と言うらしいが…
15年程美容師をしていますが、〈妊娠したらお医者さんからヘアカラー等を禁止された〉という話は以外と聞いた事がありません。
しかし実際に妊婦さんになった場合、妊娠する前と後で体の状態って一緒ですか?絶対違いますよね?
ホルモンバランスの変化が起きて皮膚が荒れやすくなったり、食事の好みや取り方が変わったりと病気ではありませんが”特別な状態”だと思います。
基本的に体が平常でない場合はヘナ染めもヘアカラーもしないに越したことはないでしょう。
実際僕の担当させて頂いているお客様で妊娠された方の多くは、安定期に入ったら毛先の明るい部分を地毛に近く暗くしてしまう方が多いです。
その理由は、最も少ない施術回数でなるべく長期間〈髪色によるストレスを無くす〉にはこの方法が手っ取り早いのかもしれません。
妊娠中のヘアカラーのリスクとは
基本的にヘアカラーは刺激物です。
特にヘアカラーに含まれる”ジアミン“という化学物質は便利だけど体には悪いです。
ジアミンは〈環境ホルモン〉と言われていて、これをホルモンバランスの乱れる妊娠期に肌へ付けた際のリスクは無視できません。
当然妊娠していなくても危険性はありますが普段はそれよりも『多彩に染まる便利さ』が勝り多くの人が使用しています。
なので自分以外の命も抱えている状態ではなるべくヘアカラー避けるべきですが、殆どの人が過去のヘアカラー履歴によって根元が黒で毛先が茶色のプリン状態だと思います。
この場合ヘナ染めではこの色の差を埋める事はできないので、先程も書いたように毛先だけヘアカラーで黒に近づける方法をとるのがいいでしょう。
ヘナ染めなら大丈夫なのか?
恐らくこの記事を読んでくれている妊婦さんは
なるべく体に害の少ない毛染めはないのか…
と考えているのではないでしょうか?
確かにヘナ染めはヘアカラーと比べると圧倒的に自分の体や胎児への危険性は少ないでしょうから、やるならヘナ染めがいいと思います。
しかしヘナがいくら自然の植物といえど、100%安心という訳ではない事をご理解下さい。
そもそも本来の体には無い物質を付着させるわけですから、絶対安全なんてのはありえません。(正直、市販の洗浄力の強いシャンプーを日常的に使う方が怖い)
加えてヘナには出来ない事も多いのでまずはそれを知ることから始めましょう。
ヘナでプリンは治せません。
「えっダメじゃん」
と思った方はまずはコチラを熟読下さい。
この記事にも詳しく書いていますが、根本的にヘアカラーとは染まる原理が違います。
ヘアカラー:脱色して染める
ヘナ染め:色を付着させるだけ
色が抜けてきて茶色になるのは脱色しているからです。
なので脱色力の無いヘナではプリンは治せないのです。
ヘアカラーからヘナ染めに変えたらどう染まる?
では実際にヘアカラーからヘナに切り替えた時のどのように染まるのか写真で確認してみましょう。
こちらはヘナとインディゴをミックスして全体に染めた場合です。
毛先の明るい部分が若干暗くなっているのがわかりますね。
これはインディゴという植物のもつ青色の色素が付いたからで、ヘナ施術でポピュラーな方法です。
次にヘナのみで染めた場合
根元と毛先の明るさの差は埋まりません。
全体的にそのままオレンジ味が付く感じです。
ロングになると特にヘアカラーとの差は出やすいですね。
これがヘナ染めに切り替え初めのリアルな染まり方です。
妊婦さんがヘナ染めする際の3つの注意点。
ヘナには脱色して明るくする力はありませんが、条件次第では(細毛や猫っ毛)明るくなったように染める事も可能なのでヘナ染めで十分な方もいます。
しかし妊婦さんという特別な時期ですから注意は必要です。
=妊婦さんにヘナで注意してほしい事=
- 冷え
- 頭皮への刺激
- 植物アレルギー
僕個人的に一番気を付けたいのは1番の【冷え】です。
ヘナには特有の冷却作用があります。
これは個人差なのですがリラックス効果がそのように作用するのではないかと考えられています。
妊婦さんや授乳期は特に体を冷やすのは良くないとされていますのでもし施術される場合は温かくして行うようにしましょう。
(※因みに凍えるように寒くなるわけではありません、ひんやり程度でならない人も多いです。)
次に2番の【頭皮への刺激】
妊娠中のお肌は敏感です。
そもそもヘナは酸性の性質をもった植物でお肌は弱酸性、多少なりとも性質の違うものを肌に乗せるわけですから注意が必要です。
具体的にどうすればいいかというと、【頭皮からベッタリぬらずにギリギリから塗布してもらう】ようにしたり、根元からしっかり塗る場合は優しいタッチが好ましいので、美容師さんに一言「今肌が少し敏感なので優しく塗ってもらえると助かります」と声かけしてみるといいでしょう。
3番【植物アレルギー】
これは妊娠中でなくても起こりうるリスクです。
特にヘナだけの時よりもインディゴ混ぜて使う場合に起こりやすいです。
(インディゴも天然の植物でマメ科)
確率としてはかなり少ないですが心配な人は事前に腕などにテストを必ず行いましょう。
その他に姿勢や匂いも人によっては注意が必要
他にもヘナ染めの場合、【放置時間が1時間弱】ありますし、もちろん寝転がって行うシャンプータイムもあります。
同じ姿勢が辛かったり、長時間寝転がれない場合は事前に伝えて短めにしてもらうか“塗るだけヘナ”にしてお家で好きなタイミングで流すのもありでしょう。
〈塗るだけヘナ〉とは
ヘナを塗布する工程までを美容師が行いラップやタオルにくるんでお帰り頂く、時間とコストを考慮したメニューです。
皆さん”帽子“や”日傘“などを持ってきてもらっています。
【匂い】に関しては、妊婦さん自体嫌いになる匂いが人それぞれ違うのでなんとも言えませんが、ヘナやインディゴは自然の中で自生する草なのでその匂いはお茶や畳の様だと皆さん例えられます。
塗る前に嗅ぐ事もできますし、気持ち悪いと感じるなら辞めておいた方がいいでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
令和の時代になっても『妊娠中の毛染め』に関しては医学的な答えが一般レベルではハッキリしていない状態です。
しかし美容師として薬品の中身を知っていると、手放しでOKを出せないのも正直なところ。
しかし迷っているのであれば間違ってもホームカラーなどはせず、プロの美容師さんに相談して最善な方法で行いましょう。
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