『ヘナだけど明るい色にしたい』と考えている人に全てを伝えます。
どうもこんにちは。
吹田市千里山で『天然ヘナ染めが得意な美容室マイフ』をやっています小牧健太です。
今日は
天然ヘナで明るい髪色にしたいと考えている人に、条件や方法など全てお伝えします。
✔こんな人におすすめ
- ヘナ染めをやってるけどもっと髪の毛を明るくしたい
- ヘナをやろうと考えているけど暗くなりすぎたら困る
という要望や不安をお持ちの方にピッタリの内容です。
結論:明るく脱色はできないが色を付けて【明るい風】はできる
ヘナのような天然のハーブ類で髪の毛を明るくする(脱色・色を抜く)ことは不可能で、《明るくみせる程度》なら可能です。
しかし”明るくみせれる”といっても限界があるのと、髪質などの条件がありますのでその辺をこの後詳しく解説していきますね。
他にもインディゴをミックスして使用している人で暗くなりすぎたように感じる人はヘナのみでの施術に変えたり、塗り分け法、ターメリックやアワルといったハーブをミックスして使う方法などがありますが、これは明るくするというより《暗くなりすぎるのを防ぐ施術方法》といえます。
記事の後半ではヘアカラーと併用して施術する事で明るくする方法にも少し触れますが、ヘナをされている方の中には薬品にアレルギーがある方も多いので正しい知識が必須になってきますのでぜひ最後までしっかり読んで下さい。
では順に解説していきますね。
ヘアカラーとヘナの根本的な違い
まず最初に知っておいてほしい事が、ヘアカラーとヘナは全くの別物です。
白髪染めなどの目的で使用される方にとってはどちらも「毛染めでしょ?」と思われるかもしれませんが染まる仕組みが根本的に違います。
決定的な違いは《脱色作用》があるかどうか。
脱色する力がヘアカラーには有り、ヘナにはありません。
日本人の多くは黒髪なので、元々もっている色素(黒色)を壊さない事には色が表現しづらいんです。
この本来の色素(黒色)を破壊することで髪の毛は茶髪や金髪といった明るい色になっていきます。
多くの人がこの茶髪や金髪になっていく事を《明るくなる》と捉えていると思います。
色が抜けなくても《明るくみせれる》とは?
先程、
天然ヘナには脱色能力が無い
と説明していたのに「明るくみせれる」とはどうゆう事なのか解説していきます。
ヘナには染色能力があります、”ローソン”という成分がオレンジの色素をもっていて髪に塗ることで白髪がオレンジ色に染まるという性質です。
しかし『実は白髪だけではなく地毛の黒髪もちゃんと染まっているんですよ?』
こちらをご覧ください。
赤っぽい色が見て取れますよね?
実はこれ光のあたらない場所だとただの黒髪なんです。
※別日ですがヘナ染めしかしていないので条件は同じです。
この様に黒髪でも色が着色する事によって多少明るくみせる事ができ、太陽や光の下にいる時などはヘナ染めしていない時と比べるとその差は一目瞭然なんです。
ほんのり着色する自然な染まり具合も結構人気なんですよ。
ヘナの色が付きやすい人の条件
黒髪でもヘナのオレンジ色が付着してわかりやすい人もいます。
これは絶対ではなく日々美容室でヘナ染めをしている僕の経験と統計から導きだされたものですが、
- 細毛
- ネコッ毛
上記のどちらか、もしくは両方の髪質の人は特に着色しやすいように感じます。
逆に硬くて太い髪質の人は色がつきにくく、黒髪の部分の色の変化は殆どみられず艶だけ増していく感じです。
インディゴの使い過ぎには要注意
「ヘナ染めをしていてドンドン暗くなってしまった」、「ヘナ染めすると黒になる」などの現象の殆どはインディゴの使い過ぎが原因の場合が多いです。
インディゴとは青色の色素をもっている植物で、青は重なりすぎると黒っぽく見えやすい色です。
(青ペンで同じ所を塗りつぶしてみると分かりやすいですよ)
またその色素は髪の毛にかなり残りやすいという特徴もあります。
なので繰り返し染めていて黒っぽくなっていってしまうケースが起こります。(※逆にしっかり白髪を染めたい人にはインディゴは効果的で、僕もブレンドした物をよく使用しています)
参考:【全体の4割程度が白髪な50代女性】天然ヘナで白髪染め、染まり方を写真で解説
長い期間ヘナとインディゴのミックスで施術されていたとなると残留しているインディゴの色素はとれにくいですが、まだ日が浅いうちは他のハーブを混ぜて施術してみる事をお勧めします。
そのような場合当店ではターメリック(カレーのアレ)やアワル(無色のヘナ)などをブレンドしてインディゴブルーを中和しています。
例 ヘナ:インディゴ(2:3)に対してターメリックを(10%~20%)
他にも根元と毛先の塗り分けをしたりするのも効果的ですね。
例 根元の白髪が気になるところはヘナ:インディゴ(2:3) 毛先はヘナのみなど
これらは直接明るくはできないですが、【暗くなる原因を抑える事で髪を傷めることなく明るくしていける方法】です。
参考:ヘナ染めで色の変化をつける方法。【根元と毛先を塗り分ける】
ヘアカラーと併用して髪を明るくする方法
最初にお話ししたヘアカラーの特徴でもある《脱色作用》を使って、一時的・継続的に明るい髪色を作る手段は2つあります。
- ハイライト(メッシュ)を入れる。
- 数回に一度ヘアカラーをする。
1の方法は、髪の毛先の方を中心に脱色してメッシュを入れてからヘナ染めをすることで、ヘナやインディゴの色味がより鮮やかに表現されるので明るくする事ができます。
ブリーチ剤(色を抜くだけの薬品)で行えば、〈ジアミンアレルギー〉の人でも施術可能です。
個人的にヘアカラーとヘナの併用施術をするならコチラの方法がリスクを最小限に抑えながらできるのでお勧めです。
筋状に明るい部分を作ってあげる
2の方法を取られているお客様もいますが、この方法は頭皮に薬がつく可能性が高い事、ヘアカラーとヘナ双方のメリットを生かしづらい事が難点です。
もしするとしてもヘアカラーで明るくしすぎないようにしましょう。
何故かというと明るくしすぎると髪の痛みが激しくなりますし、更には根元と地毛(黒色)との色の差が強くなってしまうのでヘナではそれを補いきれないからです。
明るくなるヘナを使う前に
ヘナとひとくくりに言っても色んなメーカーの商品があります。
なかでも「明るくなるヘナ」「明るく染まる」といったようなキャッチコピーのヘナも多数存在しています。
しかし天然ヘナであれば絶対に髪の毛が脱色される事はないので、白髪がオレンジに染まる事で《明るく見える程度》だという事だけ忘れずいてもらえればOKです。
それさえ知っていれば異常な染まり方をするヘナに気づけるので、化学薬品の混ざった謎のヘナを使ってアレルギーショックや皮膚かぶれなどの事故になるリスクは防げるでしょう。
※ヘナやインディゴも植物アレルギーの人には使用できませんのでパッチテストはして下さいね。
まとめ
・ヘナ染めで明るめにしたい人は
▶茶髪にはできないけどヘナ単品で施術すればほんのり黒髪にもオレンジ色が着色されて、光に当たると明るい印象程度ならできます。
・ヘナ染めで暗くなってしまった人
▶インディゴの分量を減らして施術してみたり暗くなる要因を減らす施術に切り替えましょう。
~ストイックなノンケミカル志向ではないのなら~
ブリーチ剤で部分的に脱色してメッシュ状にしたりしてからヘナカラーをすると、明るさとデザインが同時に叶えれます。
参考記事:【若い人向け】ヘナでヘアカラーってどうなの?新しいトレンドとデザイン
いかがだったでしょうか?
僕は美容師ですので、明るめな髪色がお好きな人の気持ちも勿論わかります。
自分の好きなデザインと好きなライフスタイルの“丁度いいところ”を見つけれたら最高ですよね。
是非一緒に探しましょう。