ヘアカラーと縮毛矯正している髪にヘナ染め(ブラウン)をしました。
どうもこんにちは。
吹田市千里山で『天然ヘナ染めが得意な美容室マイフ』をやっています小牧健太です。
今日は当店の施術事例をご紹介致します。
ヘアカラーと縮毛矯正の履歴があるお客様が、ヘナ染めに切り替え始めたケースです。
こんな人におすすめ
- ヘアカラーからヘナ染めに切り替えを考えている。
- 縮毛矯正をしていてヘナ染めをしてみたい。
白髪染めをされている方の多くがヘアカラーだと思いますが、近年“髪や体の健康”を考えて天然ヘナに切り替える人が多くなってきています。
またその様なライフスタイルを目指す人も増えてきているように感じているのですが、まだまだ一般の皆様にとっては分からない事だらけの【ヘナ】だと思いますので、当ブログでは色んなヘナ施術の事例をご紹介しています。
✔今回のポイント
- ヘアカラーとヘナの染まり方の違い
- 矯正している髪へのヘナ染めの反応
※前回の記事では『ヘナ染めをしている髪の毛に縮毛矯正ができるのか』を解説していますので気になる方は下記からどうぞ。
施術前の状態
それでは今回のお客様のビフォーがこちら
かなり明るめにカラーをされていてオレンジ味が強く出ていますね。(実際の見た目はオレンジブラウンといった印象でした。)
ヘアカラーなので白髪と地毛がほぼ同じ色になっています。
これは地毛の部分を脱色して染めるヘアカラー特有の染まり方です。
※この《脱色》が肌や髪に大きな負担になってしまいます。
根元の方は地毛が生えてきていて、エイジング毛(加齢による髪の変化)である”アホ毛”も気になります。
繰り返し縮毛矯正をされていたので中間~毛先もかなりダメージがあります。
まためくってみると毛先の方が色が暗く入っているのが見て取れますが、この部分が縮毛矯正されている毛で根元の部分はまだ矯正されていない状態です。
基本的に矯正した髪の毛には色が深く入りやすいという特徴がある上に、繰り返し毎回毛先までヘアカラーをしていると色素が残っていくので〈根元の方が明るく、毛先にかけて暗いグラデーション〉になりやすいです。
施術後ビフォーアフター
根元の方は少し緑がかった感じに染まっています。
これはヘナにインディゴを混ぜて使用しているので、そのインディゴの青色がこのように発色します。
この色は2日程かけて完全発色していき、ブラウンへと変化していきます。
ビフォーアフターを比較してみてみましょう。
元々のヘアカラーの色味が一度染めただけでもかなり落ち着いた印象ですね。
染める前のオレンジがかった状態にインディゴの青色がうまく中和されて毛先の方はダークブラウン風に仕上がりました。
先程、≪縮毛矯正した髪の毛はヘアカラーの色が深く入りやすい≫と言いましたが実はヘナ染めも同じ事が言えます。
特にインディゴを混ぜて施術する場合は矯正している髪の毛の方が濃く着色しやすいです。
今回カットはしていませんが髪質にも変化が見られました。
根元のアホ毛と毛先の枝毛が少し改善されて収まりが良くなったので、全体的に艶とまとまり感が出ています。
髪質改善の効果としてこちらのお客様は既にいい反応が出ているので、続けると確実に変わっていくでしょう。
※因みにヘナを初めてから3~5回くらいまでは色の落ちるスピードも速いので早めに施術するのが鉄則で、白髪染め目的でのヘナ染めの場合は2週間以内に再び施術するようにしましょう。
使用したものや時間など
【使った物】
使用したのは『ヘナ:インディゴ 2:3』でブレンドしたものを、60度くらいのお湯でといたペーストで根元から毛先まで一気に塗りました。
より濃く染めたい場合は『1:4』ですが、髪質改善目的ならヘナ単体の方が効果は高いです。
根元にたっぷりとつけて、中間から毛先はトリートメントを塗布するように丁寧に行います。
【放置時間】
50分間放置してお流し。
当店での放置方法は熱を当てたりせず、ラップにタオルをするだけの自然放置です。
理由としては”シンプルな施術こそが最大限に自然の力を引き出せる”と実感しているからです。
【他とは違う洗い方】
そして当店でのヘナ施術のお客様には通常の泡立つタイプのシャンプーはしておらず、ハーブの粉を用いたハーブシャンプーと植物由来のクリームシャンプーを使用して洗っています。
体感して頂くのが一番わかりやすいですがザックリ説明しますと、ゴシゴシとこする様な従来の洗い方とは違い、ハーブの優しい洗浄成分で《ゆったりとかけ流し洗い》といった感じです。
気持ちいいので機会があれば是非体験してみて下さい。
【仕上げ】
基本的に何もつけずにそのまま乾かします。
ここで1つポイントとなるのは、インディゴをブレンドしている場合は完全に乾かしすぎず大体8割乾燥くらいが理想的です。
そもそも、ヘナもインディゴも空気中の酸素に触れ〈酸化〉することで色が発色するのですが、特にインディゴに関しては“乾燥していると発色しずらい”といったデータがあります。
なので染めてから2日間程度は乾かしすぎには注意が必要です。
よくある質問
それでは今回の施術事例から、よくある質問2つを想定して先に回答しておきますね。
- ヘアカラーしていた部分はどうなっていくの?
- 矯正し続けたいけどヘナをして黒っぽくなるのは嫌だ。
まず1に関してですが、結論カラーをしていた部分との境目が消える事はないのでいずれ切っていって無くすしかありません。
しかしコレも本当に人それぞれで、白髪の量、染まりやすい髪質、元の髪の明るさによっても結果は様々なので何となく境目がボケて気にならない方も一定数います。
しかし理論的にヘナ染めでヘアカラーとの境を無くすことはできませんので、もしその点が不安な方は『インディゴを混ぜて施術して毛先の明るい部分を落ち着かせるように毎回染める』といいでしょう。
そうする事によって色素が毛先に蓄積されていくので、切り替え初めよりは気にならなくなってくるはずです。
続いて2に関して、これまで〈縮毛矯正している髪は色素が入りやすい〉と何度か記事内に出てきたと思いますがそれを聞いて逆に不安になるのが(黒っぽくなっていくのか…)という問題。
これにお答えしておきますと、【インディゴを使いすぎると黒っぽくなる】です。
詳しくは別の記事でも書いています。
》ヘナでブラック(黒色)に染めれるのか?美容師が《検証・解説》
こちらの記事を要約すると、天然のものであれば一度で真っ黒になる事は無いが過剰にやれば黒っぽくなっていく可能性はあるという内容です。
では黒っぽくならない適度な頻度とはどのくらいかといいますと、およそ3週間~5週間くらいの周期であれば《暗くなりすぎ》を回避できると思います。
心配な方は、毛先を塗り分けしたりする方法もありますのでご安心下さい。
まとめ
いかがだったでしょうか?
ストイックなオーガニック志向でなければ、クセ毛に悩んでいる方の縮毛矯正という選択も僕は全然ありだと思います。
むしろ正しい知識と技術さえあれば『ヘナと矯正は相性がいい』のでおすすめです。
またヘアカラーからヘナ染めに切り替えたくても、色々解らない事や不安が多くてチャレンジできないでいる人はぜひ他の記事も読んで参考にしてみてください。
ヘナはヘナなりの楽しみ方がありますのでそこに気づいてもらえたら嬉しいです。